単位や日付の表示方法などをカスタマイズする
「表示形式」タブのメニューで数字や日付の表示方法をいろんなかたちに変更できることはご存知の通りだと思います。でも中には、思ったようなものがなかったり、一般的ではない設定が必要なときも出てきますね。
そんな時に、便利な機能をご紹介します。
表示形式 > 数字 > カスタム**
「表示形式」タブの「数字」メニューの選択項目の中に、「カスタム通貨」「カスタム日時」「カスタム数値形式」というものがあります。これは、ユーザーが独自に表示形式を設定するためのメニューです。既に用意されている表示の方法や、他にも書式記号(構文文字)を使って設定することで、様々な形の表示形式を実現出来ます。
※「123」というボタンのところと同じです。
カスタム日時
カスタム日時は、日付や時刻の表示形式を設定する機能です。
こんな表を用意しました。
毎日の筋トレ回数を記録した表です。
まずは、A4セル~A10 セルの日付の表示形式を設定していきたいと思います。
表示形式を変更するためには、まずは表示形式を変更したいセルを選択し、「表示形式」タブから「数字」を選び、ここでは日付の形式を変更したいので「カスタム日時」を選びます。
※メニューバーの「123」と書かれたボタンを押しても同じです。
選択すると次のような画面が表示されます。
青い枠で囲っている部分が、現在設定されている表示形式です。
年は1930 その後「/」、月は8 その後「/」、日は5 ですよ~となっています。
下の赤枠で囲っている部分は、予め用意されている表示形式の選択肢です。
この選択肢をクリックすることで、青枠の設定部分を自動的に変更してくれます。
また、ここで用意されていない独自の形式にしたい場合は、青枠で囲っている部分の各項目を一つずつ変更することも可能です。
次の画像の部分を押すと、追加したい項目を選べます。
日・月・年・時・分・秒・ミリ秒・AM/PMに加えて、経過時間も追加できます。
表示させたい項目を追加できたら、各項目の表示形式を個別に設定します。
2020/01/02(火曜日) のように設定してみましょう。
各項目の右側のボタンをクリックすると、選択肢が出てきますので選ぶだけです(^o^)
ここで注意したいのは、曜日は「日」の項目の選択肢の1つだと言うことと、区切り記号(ここでは「/」、曜日のところは「()」)は自分で入力しないといけないとことです。
曜日の「()」は忘れると、「適用」したときの表示がおかしくなる場合があるので、よく確認してくださいね(^o^)
ここでは、やりませんが「カスタム通貨」も基本的に同じです。
カスタム数値形式
カスタム数値形式は、セルの数値の表示形式を設定する機能です。
書式記号(構文文字)を使って様々な表示形式を設定することができます。
カスタム表示形式を作成する際は、セミコロンで区切った 4 つまでのパターン(正;負;ゼロ;非数値)を表示形式に含めることができます。 ※非数値=テキスト
単純な表示形式の設定の場合はセミコロンなしで行うことがほとんどです。
負の値の色を変えたいなどの場合は、セミコロン1こ使うかもしれないですね(^o^)
カスタム数値形式メニューを選択したときに出てくる、予め用意されたサンプルを見るとなんとなく描き方が分かりますね。
左端に出ているのが、設定されている書式記号、右端に出ているのが、その書式記号を設定した場合に表示されるサンプルです。
一番上のボックスに、書式記号を入力すると、その下のサンプル部分でも確認することができます。
正、負、ゼロ、非数値をセミコロンで区切って指定できると書きましたが、このボックスにセミコロンを入力すると、サンプルもどの種類を設定しているのかということが分かるようになっているので便利です。
数値の書式記号
数値形式に使える書式記号は次のようなものがあります。
文字 | 説明 |
---|---|
0 | 数値内の 1 桁です。結果に無効な 0 が表示されます。 |
# | 数値内の 1 桁です。結果に無効な 0 は表示されません。 |
? | 数値内の 1 桁です。結果に無効な 0 が空白として表示されます。 |
$ | 数値をドル値で表示します。 |
.(ピリオド) | 数値を小数で表示します。 |
,(カンマ) | 数値を 3 桁区切りで表示します。 |
/ | 数値を分数で表示します。 |
% | 数値を百分率で表示します。 |
E | 数値を指数で表示します。 |
“テキスト” | 数式にテキストを追加します。表示するテキストを二重引用符で囲んで挿入します。 |
@ | セルに入力したテキストを表示します。 |
* | アスタリスクの直後の文字を繰り返し、セル内の残りの空白を埋めます。 |
_(アンダースコア) | アンダースコアの直後の文字と同じ幅のスペースを追加します。 |
先頭が0の数値を表示する
例えば、001 とか 先頭の0も含めて、必ず3桁の数値で表示したい場合があるとします。
でも0が先頭にある数値はデフォルトでは自動的に0が消されてしまいますので、「001」と入力しても「1」になっちゃいますね:D
これを「001」と表示させる方法でです。
答えを先に示すと、カスタム数値形式の上のボックスに「000」と設定します。
書式記号「0」は、数値内の 1 桁です。結果に無効な 0 が表示されます。と説明にありますが、ようするに、数値の場合は、先頭の0は無効な数値として判断されるんですが、それでも消さずに表示させるよ!ってことです。
「000」を3つ連ねて書くことで、3桁は表示させるを表しています。
つまり、3桁は表示させるので、例えば「1」だけ入力した場合でも、3桁表示させるために、「001」と判断されます。で「001」の百のくらいと十の位の「0」は通常無効な文字なんで表示されないんですが、書式記号が「0」になっているので、「0」で表示するようになるということです。
なんか、説明が長くなってしまいましたw
1 なら 001
11 なら 011
111 なら 111
1111なら 1111
となりますね(^o^)
逆に00001 っていれても「001」になりますので注意してください。
「#」「?」の書式記号は、同じような使い方で、表示のされ方が変わります。
「#」の場合は、先頭の「0」は表示されない。
「?」の場合は、先頭の「0」は空白として表示されます。
例えば、次の表のように書式記号を設定した場合、セルに「0001」と入力すると表示結果のように表示されます。
書式記号例 | 表示結果 |
---|---|
#### | 1 |
???? | 1 |
0### | 01 |
0#?# | 0 1 |
00?? | 00 1 |
こんな、変な設定をする人はいないかと思いますが、違いが理解できるかと思います。
カンマ区切りの数値
先程紹介した「#」の書式記号は、3桁ごとなどのカンマ区切りの数値の表示によく使います。
数値は、見やすくするために3桁ごとにカンマを入れることが多いと思いますが、書式記号を使って設定すると普通次のように書きます。
「#,##0」
普通と書いたのは、「,」の書式記号にはそれ自体に3桁ごとにカンマで区切る意味があるので、
「#,0」
こんな風に書いてもちゃんと3桁区切りの数値になります。
でも、分かりにくいのでやらないほうが良いと思います:D
ちなみに、最後を「0」で設定しているのは、「#,###」にしてしまうと、セルに「0」を入力したときに何も表示されなくなってしまうからです。
0は表示させない
「#,##0」で最後の「0」は、入力が「0」のときに表示させるようにという話でピンときた方もいるかもしれませんが、
大きな表だったりすると、見やすさのために「0」の場合は「表示させたくない」ということもちょこちょこあると思います。
これも、表示形式を使って設定することができます。
次の図は筋トレ集計表の、空白セルに「0」を入力したサンプルです。
「0」が入ってると、なんだかごちゃつきますね。
やってないんで、空白でも構わないでしょう。
ということで、カスタム数値形式で0は表示させないようにします。
表示形式の設定をしたい範囲を選んで、カスタム数値形式を選択します。
書式記号を入力するボックスに「#」を入力しましょう。
「適用」で確定すると、
「0」が表示されなくなりましたね(^o^)
「#」は、先頭の「0」が表示されなくなるので、「0」だけの場合は表示されないということです。
独自の単位を設定する
表示形式では、独自の単位を作って設定することができます。
回数を表すときに、表の中に直接「○回」などと入れてしまうと、テキストデータになってしまうので数式で計算することができなくなってしまいますが、表示形式を使うことによって、セルの入力は数値のまま表示だけ単位を入れるということが可能です。
筋トレ集計表の回数が記録されているところに、「○○パワー」という表示をさせてみましょう。
表示形式を設定したい、範囲を選択して、カスタム数値形式を選択します。
ここでは、数値の書式は「0」(特に何も設定していないのと同じ)とします。
単位を表示させたい場合は、数値の書式記号に続けて設定したい単位をそのまま入力してください。
「適用」で確定すると
「パワー」という独自の単位が設定できましたw
日付や時刻の表示形式
カスタム日時の項目のところで、日付や時刻についての表示形式の設定を紹介しましたが、カスタム数値形式でも書式記号を使って表示形式を設定することができます。
大抵のものは、カスタム日時で設定できるので、そんなに不便はないと思いますが、何か特別なことをやろうという場合には、使えるかもしれませんね:D
日付や時刻の書式記号
単位 | 書式記号 | 表示結果 | 説明 |
---|---|---|---|
時間 | h | 0〜12 | 時間を12時間表記で表します。 |
時間 | hh | 00〜12 | 時間を24時間表記で表します。 |
分 | m | 0〜59 | 分を表します。(先頭に0は付かない) |
分 | mm | 00〜59 | 分を表します。(先頭に0が付く) |
秒 | s | 0〜59 | 秒を表します。(先頭に0は付かない) |
秒 | ss | 00〜59 | 秒を表します。(先頭に0が付く) |
秒 | 0 | 0〜99 | 10分の1秒を表します。 ※000または3桁(ミリ秒)で精度を2桁に増やせます。 ※カスタム数値形式例:hh:mm:ss.00 |
時刻区分 | a/p | 午 (英語:aまたはp) | 午前の場合「午」が、午後の場合「午」を表します。 ※英語表記向けの日付書式なので、設定言語が日本語の場合、おかしいです(汗) |
時刻区分 | am/pm | 午前または午後 (英語:amまたはpm) | 午前の場合「午前」が、午後の場合「午後」を表します。 |
年 | y | 例:17 | 西暦4桁の後ろ2桁で年を表します。 |
年 | yy | 例:17 | 西暦4桁の後ろ2桁で年を表します。 |
年 | yyy | 例:2017 | 西暦4桁を表します。 |
年 | yyyy | 例:2017 | 西暦4桁を表します。 |
月 | m | 1〜12 | 月を表します。(先頭に0は付かない) |
月 | mm | 01〜12 | 月を表します。(先頭に0が付く) |
月 | mmm | 1月〜12月 (英語:Jan〜Dec) | 月を略語で表します。 ※英語表記向けの日付書式なので、設定言語が日本語の場合、影響ありません(汗) |
月 | mmmm | 1月〜12月 (英語:January 〜December) | 月をフルネームで表します。 ※英語表記向けの日付書式なので、設定言語が日本語の場合、影響ありません(汗) |
月 | mmmmm | 1〜12 (英語:Januaryの場合、J) | 月の最初の文字を表します。 ※英語表記向けの日付書式なので、設定言語が日本語の場合、どの月も1になってしまいます(汗) |
日 | d | 1〜31 | 日を表します。(先頭に0は付かない) |
日 | dd | 01〜31 | 日を表します。(先頭に0が付く) |
日 | ddd | 月〜日 (英語:Mon〜Sun) | 曜日を略語で表します。 |
日 | dddd | 月曜日〜日曜日 | 曜日をフルネームで表します。 |
– | – | この記号の次の文字列をリテラル値(純粋な文字列)として表します。 | |
– | “text” | – | 引用符内の文字列をリテラル値(純粋な文字列)として表します。 |
筋トレ集計表の日付部分を、カスタム数値形式の日付の書式記号を使って、表示形式の設定をします。
現在、2022/01/02(木曜日)という形式になっているのを、2022-1-2(木)という表示にします。
表示形式を変更したい範囲を選択して、カスタム数値形式を選択します。
選択すると、先程、カスタム日付で設定した表示形式が書式記号で表されています。
こいつを次のように修正します。
区切りの記号は「-」に、月と日は、先頭に0がつかない「m」と「d」、曜日も一番短い「ddd」に修正するだけですね。
サンプルに表示されるものを確認しながら進めると便利です(^o^)
カスタム日付で設定した場合、区切り記号がダブルクォーテーションでくくられていますが、これはあってもなくても大丈夫です。
「適用」で確定すると、
意図する通りに表示形式が変わりましたね(^o^)
まとめ
このように、書式記号を色々と組み合わせることによって、表示形式を独自に作ることが出来ます!
ここでは、簡単な例しか紹介していませんが、組み合わせることによって様々な形を設定することができますので、チャレンジして見てください!
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